カテゴリー別アーカイブ: その他経費の節税

【節税】短期前払費用を活用する

契約に基づき継続して支払っている地代家賃や保険料などをまとめて前払いした場合は、期間の経過に応じて経費とする取り扱いになります。

しかし特例として、短期前払費用(支払った日から1年以内に役務提供を受けるもの)については、支払ったときに全額経費として計上できるという制度があります。

例えば、決算期末に一年分の地代家賃の前払を行えば、一年分を先に経費として計上することが可能になります。

この制度を活用して、支払方法を月払から年払いに変更した年度においては、2年分の経費を計上することができます。ただし、この制度は同一の経理処理を継続して行うことが要件となっているため、注意しながら実行する必要があります。

【節税】ホームページを作成する

ホームページの制作やリニューアルに要する費用は、その金額にかかわらず、基本的に発生時における経費となりますので、節税対策として有効です。

ただし、制作費用の中に、ホームページ上で動作するプログラムや、OS、データベース(DBMS)など、いわゆるソフトウェアが含まれている場合は注意が必要です。ソフトウェアは無形固定資産に該当するため、資産計上しなければなりません。資産計上した場合、耐用年数5年の減価償却を行って経費計上する必要があります。

しかし、ソフトウェアに該当しても、取得価額が30万円未満の場合は即時償却ができるほか、一定の要件を満たす場合には、早期に償却が可能な特別償却や、税額控除である特別控除などの税法上の特例を受けることも可能です。

【節税】法人に車両を無償で貸与する

車両を法人の経費にするためには、法人名義の車両を所有する必要があります。

しかし、法人名義での車両の取得が難しい場合、もちろん仕事で使用していることが前提条件ですが、個人名義の車両でも、法人で経費を負担する方法があります。

個人が法人に対し、車両を無料で貸すという「使用貸借契約」を締結し、客観的な証拠を残すため使用貸借契約書を作成しておきます。

使用貸借契約を締結した場合、例えば、保険料、自動車税、ガソリン代、高速代、車検費用などの諸経費を法人で負担することが可能です。

この場合、法人での使用頻度などの割合に応じて、経費を計上することとなります。

ただし、法人が個人から車両を購入するという売買取引ではないため、車両の減価償却費を計上することはできないので、注意が必要です。

【節税】消耗品を経費として処理する

消耗品については、使ったものだけが経費となるのが原則的な取り扱いです。ですから、未使用の事務用品・包装材料・見本品などの貯蔵品は、棚卸資産として資産に計上し、使用した事業年度に費用として計上することとなります。

しかし、下記の要件のもとに、取得したときにその購入代金のすべてを経費に計上することができます。

  1. 毎期おおむね一定数量を購入するものであること
  2. 毎期経常的に消費するものであること
  3. 取得した日の属する事業年度で継続して費用処理すること

決算前に今後何年間にもわたって使用するものを取得するような場合は、貯蔵品として、資産計上しなければなりませんので、注意してください。

決算前には、上記要件を満たす範囲内で消耗品を購入し、節税をおこないましょう。

【節税】出張に伴う日当を支払う

旅費日当とは、役員や社員が出張した際に、交通費や宿泊費とは別に支給される手当をいいます。

支給した会社側では、日当を経費に計上できることはもちろんのこと、支給された側でも所得税がかからず、双方にとって大きな節税効果が見込めます。さらに、旅費日当は消費税の課税仕入の対象となるため消費税の納税義務がある会社にとっては、消費税の節税効果も見込めます。

ただし、旅費日当を支給するには、旅費規程や出張報告書等を作成する必要があります。また、不相当に高額な日当は、役員賞与や給与として課税されることがありますので、日当の金額設定には注意が必要です。

出張が多い会社は旅費規程を作成して、日当の支給を検討しましょう。