カテゴリー別アーカイブ: 保険・共済加入の節税

【節税】中小企業倒産防止共済に加入する

中小企業倒産防止共済制度とは、取引先に倒産など不測の事態が生じた場合、売掛金等が回収困難になってしまうので、急遽資金手当を受ける制度です。

 

加入後6ヶ月以上経過していれば、掛金総額の10倍の範囲内で、最高8,000万円の共済金の貸付が受けられます。しかも、共済金は、無担保・無保証・無利子で受けられます。

 

決算の節税対策として、中小企業倒産防止共済への加入と、掛金の年払を検討するのも一つの手段です。万一、やむを得ず解約をする場合でも、加入後1年以上経過していれば、掛金総額の80~100%が返還されます。

 

自社が健全な経営を行っていても、取引先の倒産という事態はいつ起こるかわかりません。万が一の不測事態に備え、制度の加入を検討してみてください。

【節税】中小企業退職金共済に加入する

中小企業退職金共済制度とは、中小企業基盤整備機構が運営している退職金制度です。中小企業が退職金共済契約を結び掛金を負担すれば、従業員が退職した際に、機構から退職金を直接支給されます。

 

事業主は、各従業員の月額掛金を決め、毎月納めるだけで済みますので、余分な事務作業を共済に任せることができます。また、手数料や運用リスクによる追加出費が発生しないことも安心です。

 

掛金が全額会社の経費として計上できることはもちろん、従業員が退職一時金を受け取った際、退職所得として取り扱われ、所得税や住民税もほとんどかからない点も大きなメリットです。

 

ただし、加入に際しては、原則として全従業員の加入が必要である他、2年以内の短期間で退職する従業員の掛金に関しては、掛金を下回る給付になる可能性や、特に1年以内の退職であれば掛金の全額が掛け捨てとなってしまう可能性もあります。

【節税】小規模企業共済に加入する

小規模企業共済制度とは、掛金を支払うことで、事業を廃止したり、会社を退職した場合に共済金を受け取るもので、経営者の退職金制度といえるものです。加入できる人は、常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業では5人以下)の個人事業主及び法人役員などです。

 

この制度に加入し掛金を支払うと、その掛金の全額を所得控除として、個人所得から差し引くことができますので、個人所得税の節税となります。

 

共済金受取時にも、退職所得や雑所得(一時所得になることもあります)となり、個人所得税の税負担の緩和が図られていますので、ダブルで節税メリットが受けられます。

 

なお、共済金の受取はほとんどの場合、支払った掛金の100%を超えますので、なおさらメリットがあります。

 

個人の所得税の節税にはなりますが、決算終了と共に役員報酬を上げて所得税、住民税の負担が増えて困っている方は、年払いで契約するなどして、節税を考えてみてください。

【節税】がん保険に加入する

がん保険とはその名の通り、がんのリスクに備える保険です。そのがん保険は支払った保険料を全額経費に計上することができますので、うまく利用すれば、がんのリスクに備えながら節税を図ることができます。

 

また、このがん保険には、加入の途中で解約した場合、支払った保険料のうち、90%近くが戻ってくる保険商品もあります。つまり、保険料を全額経費で落としながら、その保険料の90%を貯蓄していたのと同じ効果が得られるということです。

 

ただし、解約する事業年度は注意して下さい。「支払ったときに経費」ですから「受け取ったときは収入」となります。当然、解約返戻金にも約30%の法人税等が課されますので、解約する事業年度に計画的な経費がなければ、節税の効果がなくなるばかりか、場合によっては損をしてしまうこともあります。

 

解約返戻金を財源に退職金を支給するなど、解約返戻金による収入と相殺する経費を計画して、がん保険に加入することを検討しましょう。

【節税】生命保険を活用する

経営者の万一のリスクに備えることや従業員の退職金などの原資として、生命保険を上手に利用し、節税にも役立てましょう。

 

生命保険には、貯蓄性のない定期保険や、貯蓄性のある養老保険など、様々な種類があります。

また、その種類や契約内容により、経費として認められる金額も異なります。

 

ですので、経営者や従業員の保障や福利厚生という視点と、節税という視点を総合的に勘案して保険に加入することが必要です。会社を取り巻く外部環境や経営状態は毎期異なります。

 

その時々の状況に応じた保険に加入できるよう、定期的な見直しを行いましょう。