中小企業退職金共済制度とは、中小企業基盤整備機構が運営している退職金制度です。中小企業が退職金共済契約を結び掛金を負担すれば、従業員が退職した際に、機構から退職金を直接支給されます。
事業主は、各従業員の月額掛金を決め、毎月納めるだけで済みますので、余分な事務作業を共済に任せることができます。また、手数料や運用リスクによる追加出費が発生しないことも安心です。
掛金が全額会社の経費として計上できることはもちろん、従業員が退職一時金を受け取った際、退職所得として取り扱われ、所得税や住民税もほとんどかからない点も大きなメリットです。
ただし、加入に際しては、原則として全従業員の加入が必要である他、2年以内の短期間で退職する従業員の掛金に関しては、掛金を下回る給付になる可能性や、特に1年以内の退職であれば掛金の全額が掛け捨てとなってしまう可能性もあります。